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2007年10月31日 (水)

ココシリ 可可西里

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   暗く果てしない曠野と白雪に蔽われた山塊、標高五千メートルのチベット高原、その一角に位置するココシリと呼ばれる広大な禁猟区。
 
 そこに嘗ては百万頭も生息していたチベット・カモシカが、乱獲・密猟のためにたった一万頭に激減してしまい、絶滅の危機に陥ってしまった。その改革開放的惨事に敢然と起ち上がったチベット(少数ながら漢族も居たらしい)人自治巡回隊と密猟者達との死闘。
 
 こんな環境保護団体的言辞を並べ立てると、何とも詰まらぬ、文部省選定の駄品と決めつけられかねないが、映画自体は、実在のモデルを元に作られたものらしく、正に極限世界の男達の文字通りの「死闘」が展開されている。

 このパトロール隊が結成されたのは、1990年代に入ってからという。僕等が呑気(まあ、これを云うと切りがないが)に中国やまだ限定されたものではあったがチベットを旅している時、チベット高原の一角では、そんな暗闘が繰り拡げられていたのだ。僕はそのことに些かショックを覚えた。
 中国政府のチベット弾圧は知っていても、そんな密猟者達との死闘は知らなかったから。
 密猟者の多くは貧困が原因という。劇中老爺が零す、業者に安い賃金で雇われているに過ぎない、と。

 如何にもしょぼくれた感じの老爺も捨て難いが、やっぱり主演の隊長リータイ(日泰)役のド・ブジェが何とも雰囲気が好い。洗練されたカン・パって感じと謂ったところだろうか。

 あんな五千メートルの高原世界を密猟者達を追って突っ走るシーンがあった。隊員の一人が肺気腫になってしまうが、大部標高の下がるラサのポタラ宮前の短い坂道を昇った時ですら、可成りしんどいかった、と日記に認めてあったのを思い出した。同行の青年も、他のチベタン達すらも。

 リータイの前の二代の隊長達も殺されていて、三人目のリータイも最後に射殺されてしまう。そんな犠牲の上で漸く二万頭ぐらいに回復したらしいけど、何しろ「改革開放」とは「資本主義化」なので、何でも有り。西側からの需要は常に有り続けるだろうから、はてさて・・・。

 可可西里、是天堂、是地獄、還是見証生命与信仰的聖地?

 リータイ(日泰): デュオ・ブジェ 
 ガ イ     : チャン・レイ
 リ ウ          : キィ・リャン
 ロンシェ    : チャオ・シュエジェン
 
 監督 : 陸 川
 制作 : 王中軍
 脚本 : 陸 川
 
  制作 華誼兄弟太合影視投資有限公司
    コロンビア映画(アジア)               2004年作品

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