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2007年11月17日 (土)

竇唯  中国火是七彩的変貌

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90年代前半は、まだ中国でも、音楽ソフトはカセット
・テープが主流で、辺境の雲南省の昆明でも大理でも既
にCDも並んでいたがまだ少数であった。
 その頃、魔岩唱片から、竇唯、張楚、何勇の三人のア
ルバムが中国火シリーズとてし発売になっていた。カセ
ット・ケースの中に、折り畳んだ裏側に歌詞の載ったミ
ニ・ポスターが入っていて、竇唯(ドウウェイ)のは黒豹
時代は長髪だったのを坊主に近い頭髪にした黒ずくめの
彼の些か童顔風の姿が昏いトーンで載せられていた。
「新音楽的春天」とあり、その上のコピーは、

 在現実中做不到的、就譲夢去完成

 昆明の昆湖飯店の近くのテープ屋で買って、早速ドミ
に戻って聴いた。中国にも、崔健以外に、崔健とは別様
のこんなミュージシャンが居たのかと、その新鮮な響き
に驚いてしまった。入っている曲の殆どが悪くなく、正
に新しい息吹と胎動が沸々と伝わってくるようであった。
 「明天更漫長」「黒色夢中」「上帝保佑」等がこの中で、
特に気に入っている。

 それ以前、竇唯は黒豹楽隊でボーカルとして活躍して
いて、「Take Care」「Don't Break My Heart」「怕你為自己
流涙」等のスロー・テンポの、バラードとでも云うのか、
好い曲が有り、なかんずく「Take Care」は、竇唯のボー
カル曲の中でベストと想っている。
 酔生夢死と云うとニュアンスが些か違ってくるが、波
間にたゆとう夢幻的な揺らぎとでも云った趣が好い。
(黄小茂のイマジネイティブな歌詞も)

 TAKE CARE I WANT TO SLEEP
  TAKE CARE I WANT TO SLEEP
 睡着的人可以自由的飛
 TAKE CARE I WANT TO SLEEP
  TAKE CARE I WANT TO SLEEP  
  睡着的人不容易流涙

  子夜二時請你推醒我
 告訴你我夢見了甚麼
 七彩的天堂上竟没有  人去過的消息
 人留下的痕跡
 
 『艶陽天』辺りからであろうか、更に変移し、可成り自然志向が
強くなってきた。
 燦爛的『艶陽天』、瀟々と青竹が靡く『山河水』、陶淵明や荘子
を彷彿とさせる山水的世界を逍遙遊する方途に赴き始めた。
 そして更にインストルメンタル=楽器演奏に拍車がかかり、
とうとう即興演奏(オーバーに云えば、コレクティブ・インプロビゼー
ション)の世界にまでのめり込んでしまった。確かに、揺らぐ音と心
象の流れにたゆとうとすれば、決まり切った歌詞を唄うのは興醒め
ものであるだろう。でも、それならそれで、又唄いようもあるのだが・
・・
 
 正に、タイ語の、プリエーン・プリエーン・パイを地でいっている
果てしなく燃えさかる中国火だ。けど、ミュージシャン竇唯にとっ
ては、自らを全うし申し分ないのだろうが、ファンとしては、
彼の歌を聴きたいし、第一もったいない。
 
 中国火と云えば、フェイ・ウォンと別れてからか、北野た
けしの講談社突撃事件と並べて評された新聞社だったか出版
社だったか忘れてしまったが、殴り込み、挙句記者の乗用車
に火を点け燃やした事件を起こしてしまった。パパラッチ宜
しくくっつき廻り、有ること無いこと書きまくり、騒ぎまく
った記者達の傍若無人さに爆発したのであろう。
 荘子がマジ切れしてしまったんでは話にならないけど、
これだけは、月並みなお題目を並べても詮方なく、当事者で
なければ容易に解り得ないことなのかも知れない。
 崔健のその事件に対するコメントを視たことがった。寧ろ
同情的であったと記憶している。

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