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2007年12月17日 (月)

TTゲスト・ハウス雑話(5)

Tt12

思いついた事をざっと記してきたけど、読み返してみるとTTゲスト・ハウスの否定的側面ばかり。何処のゲストハウスでも難点をあげつらったら切りがないのは当たり前。それでも、次回バンコクへ行けばTTへ向かうのは、僕の場合はっきりしている。殆ど、"居着いた"ってのが"常連"の意味だろうから、少々の欠点はあっても余り関係がないと思う。
 ではって、今度は長所を捜そうとすると・・・暫く大長考を余儀なくされてしまう。建物は普通、でも部品は朽ち続け貧乏宿の感を呈していると云うと大袈裟であろうか。今でも変わってないと思うが如何だろう。調度備品もゲストハウスのそれ。確かに重い鉄扉を開けて入った一階のリビング・ルーム兼レストランは狭いが落ち着ける。側壁の上に設えられた扇風機が生温い風を運び、微風に外塀の上の紅く小さな花の密生した葉叢が揺れ、以前はともかく、すっかり閑散として猫がじゃれジーパンの裾を引っ掻くぐらいの静かな佇まいは、カオサンでは中々味わえない趣だ。
 備え付けの新聞は《バンコク・ポスト》。《ネーション》の方がリベラルらしいが、別に問題はない。「旅行人」のバック・ナンバーもあり、大半が雑記帳の類でしかない「情報ノート」もある。日本語や英語の本やパンフレットも棚に収まっているが、どれも朽ち果て古い。料理は、僕は朝食やドリンク類しか殆ど口にしないので余り関心がない。稀に外に出るのが億劫な時にタイ・メニューを注文するぐらいで、美味では間違ってもないけどゲロ不味とも思わない。ある常連はここの珈琲ミルク・シェィクがお気に入りだし、僕はバナナ・ミルク・シェィクが気に入っている。
 フルーツ・サラダ自体は元々好きでよく注文するけど、その時によって盛られる果物が違う。硬い甜みの少ないバナナやパパイヤは勘弁して欲しいなんてのまだ好い方で、これは大分年代が下がってからの現象だが、果物がない!、とにべもなく断られることも起こるようになった。愈々貧乏宿の趣きを呈し始めたという訳だ。
 エジプトのナイル中流の安宿じゃあるまいし、先に金を貰って、それから漸く材料を買いに行くなんて凋落は避けて欲しいけど、華系なのでそこまでなる以前に商売換えをしてしまうだろう。オーナー兄弟は他の商売をしているようだし。

 ここは常連の巾が広く、上は高齢者から下は十代まで。結構オヤジが多いのが特徴だ。でも、あくまで少数なので爺むさいってことはない。ここのメンバーをマンガにしたグレゴリー青山なんかも偶に姿を見せる。何時だったか、夜中にドン・ムアン空港に着き、朝まで空港内で待機していると、プラスチックの連結椅子で中々寝付けないでゴソゴソしている彼等を見掛けたこともあった。けど、彼等もやがてTTから離れてゆくのだろうか。
 
 本当は、TT側にインタビューして、もっと本格的に書きたかったけど、もう何年もご無沙汰で、もっとそんな状態が続きそうなので、誰かリアルタイムで書ける奇特な旅行者に任せる他ない。
 何しろ、それも文化だし、何よりもバック・パッカー史でもある。恐らく今後も誰も書き残しては呉れないだろうから。

シープラヤ通りを隔てた向いにあるゲスト・ハウス

Tt11

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