アジアン風味 インドの茶(チャイ)
チャイといえばインド。
インドのチャイは基本的にミルク・ティー。水っぽい英国のミルク・ティーとは別種の濃いミルクと香料が特徴。(尤も、最近はそのインドのチャイも経済的な理由で水っぽくなったらしいし、且つ水の汚染も非道くなって随分と惨憺たる状況を呈しているようで、実に残念で仕方がない。)
初めてチャイを飲んだのは、カルカッタのサダル近辺のチャイ屋。塀際に粗末な長椅子が並べてあって、現地人や外人旅行者達と一緒に、厚めのグラスで香料の利いた濃いミルク・チャイは、正にインド林檎以来連綿と醸成されてきた異国情緒=インドの味であった。大抵チャイ屋には、ガラス壺にクッキーの類が備えてあって、これがまた、香料の入ったのもあったりして結構いけた。
奥行の全くない人一人が胡座をかくのがせいぜいくらいの横にほんのちょっと伸びた小さな店舗は、夜になると、彼等の寝床にもなり、寝袋で寝るように狭い板床や台の上で眠りに就く。確かに、インドじゃ人件費がかからないはずだ。
眼の不自由な老爺が杖をつきながら前を通りかかると、常連らしき住民の男が呼び止め、手を取って傍らに坐らせチャイを注文したり、小皿にグラスのチャイを零しゆっくりと小皿から少し醒めたチャイを啜ったり、インド庶民の日常が同じ長椅子で同じ物を飲みながら感得できる場でもある。
鉄道の駅の中にもチャイ屋があり、結構重宝した。シャー・ルーク・カーン主演の《ディル・セ》でも、冒頭夜雨の中、マニーシャ・コイララの歓心を買うためチャイ屋へ走るシーンがある。寝ていたチャイ屋を叩き起こし無理矢理二人分のチャイを作らせるが、持って戻った時には、彼女の乗った列車は既に発車していた・・・
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