艶陽天 CHAO CAFE

門司港にはトルクメン(新疆ウイグル族)料理を謳う《 グリシェン・カフェ 》があるが、今回、企救郡農民一揆衆が辿っていったルート(小倉)をチェックする途中で偶然見つけた、大通りに面した露地角に静かに佇んだ小さなベトナム料理の店、《 CHAO CAFE 》を訪れてみた。
バスも頻繁に通り交通量も少なくなく、向かい側には小綺麗で大きなビル( 実は某大学校 )も立っているんだけど、何しろアベノミクス的帰結としての地方敗残化の波を受けて、活気ってものが消失していて、春の陽光燦々と注ぐ中、何とものんびりとした佇まいって訳で、確かに、モンスーン地帯のベトナム風味って、かえって違和感がないのかも知れない。
この店も、ご多分に漏れず、そんな朽ち果てようとしていた老朽化した民家を改造して作ったもので、路地裏側の方にも、同様な仕様のカフェがある。只、《 グリシェン・カフェ 》が古民家ってのを強調しているのに較べ、こっちは普通に改造した店舗。
店の背後の横丁周辺って、昼尚静謐って云ってもいいくらいに静かに朽ちゆく廃墟群が佇んでいる。僕的には、むしろそんな世紀末的な、否、ミレニアム的な光景を借景にして、殆ど人通りのない表側にテーブルを出したオープン・カフェなんかがリアルで面白いと思うのだが・・・。

店の外にも中にも、カラフルなランタンを吊している。
スペースもテーブル数も《 グリシェン・カフェ 》と同じくらいで、壁には小サイズのモノクロのベトナムらしい写真をずらり掲げて雰囲気を盛り上げようとしているけど、《 グリシェン・カフェ 》ほどのこだわりは見られない。あくまで、ベトナム人女性が作るベトナム料理に主軸を置いているのだろう。オーナーの中年男性が一々説明をしながらの配膳。
レジ脇の棚に、ベトナムの蓮茶なんかも並べてあり、サービス茶にも使っているようだ。
ベトナム料理といえば、先ず《フォー》(米麺)で、鶏肉の《フォー・ガー》(720円)を注文。
久し振りの生パクチーもレモンと一緒に別皿で運ばれてきて、テーブル備えつけのニョクマムとタイ製チリソースで味付け。同じ米麺のタイのクオッティヨとは又別様の風味が懐かしい。
さすがに、本場ベトナム並に、別皿にハーブや何やらの緑野菜をてんこ盛にして出してくるって訳にはいかないようだ。日本じゃ価格的に無理なのだろうし、ハーブに慣れない日本人には却って余計に違いない。
ハノイの旧市街で食べたフォーには、春菊が入っていて嬉しかったが、日本のベトナム・レストランなんかじゃどうなんだろう。
一応のメニユーは揃っているようだけど、甘味の方は殆どないようで残念。
例のアルミ・フィルターのベトナム珈琲もあって、価格が少し高め設定なので、コンデンス・ミルクを使っているのかも知れない。今度は、フランスパンのサンドウィッチを試してみたい。
専ら隣国カンボジアでばかりで、ベトナムじゃ喰ったことなかったけど。

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