忘れた頃のトロピカル花 フェイジョア

てっきり昨年植えたと思い込んでいたフェイジョア苗木、昨年の暮れ、根元まで切り落として冬越え。今春、どんどんと三又状に細い幹を伸ばし、柑橘風の五、六センチの葉を左右に茂らせ続けた。
何処かで見たことのあるようなシンボルマークに似た四方に拡がる先端の新葉の開き方に感心しつつも、着花は三、四年ぐらいからという話をブログかなんかで読んだ記憶があって、期待はしてなかったのが、今月に入った頃から、小さな丸い緑の蕾ともつかぬ花芽状のものが手前の枝から伸びた脇枝に何個か生え、これは若葉の包芽(?)と若干違ってるように思えたものの、あらぬ期待を抱くまいと自分を納得させつづけた。
ところが、やがて丸い包芽の真ん中にほんのりと淡いピンクの色彩が覗けはじめ、あれれっ、これはひょっとしてと、あらぬからあり得るに一気に期待シフトに移行。それでも、遅々として杳として進展は見られず、同じ白っぽい淡い緑の包芽状態がつづいた。

フェイジョアには、余り肥料や水はやらない方がいいらしい。
それでも、水はほどほどにはやっていた。
他の包芽はつぎつぎに新葉となって伸びてゆくのに、一向にこの脇枝に出来た花芽群に変化が見られず、稀(たま)にはと、昨夕、百円ショップで買ってきた有機肥料をちょっと根元にまいてやった。
と、今朝、赤い裏側は白い、ちょっと見には毒々しいぐらいの派手なトロピカル・フラワーが一輪だけそっと咲いていた。
え~、たった一晩で淡い緑がちな蕾から、こんな派手派手しい開花ってあり得る?
キツネに抓まれたようにまじまじと見覚えのある赤いトロピカル花を見つめるほかなかった。現金な、というのは些か的外れだろうが、まだ幹も枝も細く突風でも吹き付けたひにはポッキリ折れてしまいそうなか細さ故に、養分が廻るのが速かったのだろうか。それとも、施肥が丁度ベスト・タイミングだったのか。
こうなってくると、こっちの方が現金に、下手すると結実し緑の実がたわわに成ったりするのだろうかと、タヌキの皮算用を決め込みたくなってくる。
味はパイナップルとリンゴ、バナナをミックスしたような味らしい。
当方、フェイジョアの実は未食。

かつて、カンボジアの首府・プノンペンに滞在していた折、目抜き通りといわれていたシアヌーク通りのある角に、頭上に毒々しい赤い花の咲きほころんだ鬱蒼と茂ったフェイジョアの樹があって、その如何にもトロピカルって感じが気に入り、通る毎にしげしげと見上げたものだった。寺院の庭によく咲いている爽やかな純白花のプルメリアの樹がカンボジアでは一番好きだったけど。
で、机の上の本棚の中に仕舞ったままの苗を買った際に添付されていた簡易な栽培ガイドを思い出し、取り出してみたら、2015年の11月の日付になっていて、実際は三年前に植えていたって次第。恐らく一度植え場所を変えたりしたのと他の似たトロピカル苗木と紛らわしくなってしまったのだろう。狭い庭でしかないのに。
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