アベノミクス的厄殺 令和的予兆( 2022 )
自民党半世紀支配の後翼を担った小泉・安倍の薩・長コンビ政権時代、とりわけアベノミクスが大手を振っていた時節、街頭における大量殺傷事件いわゆる無差別テロ( メディア的言辞 )と、密室たる障碍者・老人ホーム等の介護施設での入所者とりわけ老人たちに対するヒステリックというよりもっと内奥からの強迫衝動にでも駆られたような暴力殺人事件がそれこそ後を絶たない。
況や、表に事件として現れない殺傷・暴力沙汰なんて、それこそ列島中に瀰漫しているのだろう。結論を先取りすれば、子供たち・大人たちの“ いじめ ”と同様のこの国の社会構造に根差した属性といっても過言ではない。
多数の知的障碍者たちを殺傷した植松を始め、老人ホームの高層から老人たちを突き落としたり、絞殺したり、つい最近だと高齢女性を嗜虐殺し逃亡したり・・・点滴チューブに空気を注入して老人二人を殺害した女性介護職員も例外的には存在しているものの、その殆んどが男性介護職員だという。
かつて、かなり以前、重度自閉症児やらの重度心身障碍者介護施設で働いていた青年に、入浴の際など手取り足取りして入浴させてやるのだけど、必ず一度は、入所少年たちに排泄した糞を手づかみして顔に塗りたくられたりするんだと話してくれたことがあった。
腰を大抵一度は悪くするという話も併せて、よくそんな仕事をやってられるなと驚き呆れて問うてみると、慣れれば何ともないよとニコやかに答え、入所少年たちに対する親愛のほどが窺われて感心したものだった。
それは彼等が少年たちだったからかも知れない。
かつての知人の青年介護士も今ではベテラン職員となって後進の指導にでも当たっているのかも知れないけど、昨今の陰惨な事件を起こすのは、大抵比較的経験年数の少ない男性職員ばかり。
もともと“ 看護婦時代 ”から女性の職域ともいうべきものだったのが、もちろん先の重度心身障害者施設でもやっぱり体力が必要で男性介護職員は必須。老人介護も同様に様々な場面で、何としても体力が肝要ということで、それなりには男たちも存在していた。
自民党半世紀支配の澱とも謂うべき小泉・安倍の政治的貧困の帰結、介護保険制度=企業丸投げ的状況に、時節柄、職に溢れた男たちが、スワっ新フロンティアといわんばかりに跋扈し始めた企業的介護施設に押し寄せて来た。
只、女性の場合は比較的すんなり違和感なく介護職になじめれるらしいのに較べ、何しろ核家族化し老人介護的場面に遭遇することも殆んどなく育ってきた男たちにとって、様々な場面で容易になじめ難いのは容易に想像できることがら。勿論未婚の女性も多いのだろうが、手ずから自身の赤ん坊を育てて来た女性とは殆んど真逆。
勿論、要は慣れ。
が、そうなる以前に、挫折し、あらぬ方途へと直走ってしまった。
そもそもが、男たちの恐らく大半は、望んで( これは女性でも同様だろう )老人介護の世界に入ってきたんじゃなく、他に適当な職がなく、それなりに永続性もありそうに思え、否応なく入って来たに違いない。青年も年配者も。
そして、あくまで利潤追求の企業への丸投げ故に、昔から合理化の名のもとの徹頭徹尾の手抜きを事としてきた企業的運営と、本質的に真逆な老人介護・福祉との拮抗・角逐的構造。
当然に企業の論理で、一層の薄給、高負担、低補償。
以前は看護師ともどもに介護士の給与は高レベルだったのが、じり貧的に年々下降の一途。
女性にとっても同様。以前はとりあえず何とかなる、ってところで将来設計も立てて居られたのが、疲労困憊と幻滅・不安に沈んでしまって誰もが二の足を踏み始め、人手不足が常態化しつつあるという。
徹頭徹尾、政治的貧困( 昨今それをアベノミクスと呼ぶ。当人死すとも、否一層 )がその土壌を作り出している。
いよいよ凋落してゆく老齢年金ともども、そんな自分たちの陰鬱な将来を見据え、若い世代は暗澹とする他ない。おまけに、とっくに一千兆円を超えた国債という自民党半世紀支配からの若い世代へのささやかなプレゼントまで附いて来る。
こうなってくると、鬱々悶々から、荒ぶる盲目的衝動の発露という反-社会的テロルという様相を呈し始める。
それにしても資本主義あるいは権力主義的な“ 男女機会均等 ”という明治・大正時代の《 青鞜 》を超える事すらない所詮本来の自由と平等そしてそれらを繋ぐ友愛( 社会的紐帯 )と本質的に背馳する小手先の改良主義的帰結として、やがて女性たちも、男たち同様にその暴力性に身を焦がす仕儀に到るのかも知れない。
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