旅先のキーホルダー パシュトンの雄 ( パキスタン )
これはもう趣味的に買ったものの最たるもので、好み的にはむしろ、彼ヘクマチアールと長年の敵対者・ライバルたるマスードなんだけど、リアル・タイム過ぎたのか、パキスタンに居るアフガニスタン人達の世界じゃ、多数派パシュトン(パターン人)の雄・ヘクマチアール人気が優勢のようで、あくまで少数派タジクのヒーロー=マスードの影は、所謂西側、アメリカナイズされた外人ツーリスト達の間でのみ後光が差していたのだろう。
だから、マスードのグッズって殆んど目にしたこともない。
同宿のパッカー達と、国境近くの町まで、ライフル携行したポリス付きでスズキ( 荷台を座席に改造したスズキの軽トラ )で赴いた際にも、近くの小さなチャイ屋の奥の壁に、彼ヘクマチアールの御真影が恭しく掲げられていた。あれは同じパシュトンとしてのプライドなのか、それとも処世的な免罪符だったのか。
記憶に間違いなければ、長テーブルにハガキサイズの写真や他のグッズも並べられていたはず。
グルブッディーン・ヘクマティアール、ヘズベ・イスラーミー党の創始者であり、当方から見ると、ともかく年から年中、首都・カブールを包囲しロケット弾攻撃を繰り返してきた権力欲の強い男のイメージしかなかった。
それでも、かつてはカブール大学の工業学部で学んだインテリでだったり、アフガニスタン・パキスタン両方に跨った独自の情報組織をもっていたという。
北部同盟のジャミアテ・イスラミの最高指導者・ラバニ、ウズベク系のドスタム将軍、タジクのマスード等と熾烈な覇権抗争に明け暮れ、和議して首相のポストをあてがわれても、大統領じやないといわんばかりにすぐさま、カブールに猛攻を仕掛ける寸法で、やがて同じパシュトン系のタリバンが台頭すると、ヘクマチアールも追い出されてしまった。
その後も、同じパシュトン系のタリバン、資金源豊富らしいアルカイダとも着かず離れずの鵺(ぬえ)的な、かつてのパシュトンの雄だった余力にものをいわせているようだけど、2021年にタリバンがカブール入りし権力を樹立した後の、2022年暮れ、カブールのモスク近くに居るところを爆弾攻撃され、危うく殺害されかかったという。
ラバニ、マスード殺害され、ドスタムはトルコに逃れてても、どっこい彼ヘクマチアールは、まだカブールで生きていたのだ。
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