2010年の町興し 旅先のチラシ 1
この戦前は、コスモポリタン都市長崎が凋落してゆくのと入れ替わるように繁栄した九州の玄関口ともいわれはやされてきた門司港も、長崎の跡を追うように戦後は凋落の一途。
長崎はともかく、門司港の場合、明治維新政府の肝いりでの国策・八幡製鉄の絡みでそんな利を得たに過ぎなかったのを証かすように、元々山々が海岸に迫った狭い平野しかない立地もあいまって、何の再建再興策もなされることなく元のひなびた港町に戻ってしまった。所詮、国策的賑わいで、列島中から利を求めて蝟集した人々で作られた街でしかなく、格別の利が薄れていけばもう他に移るだけの力学的結末があるばかり。ついには、日本列島中何処にでもある一シルバー・タウンに落ち付いてしまったって話に過ぎない。
NIPPONと表示された、海軍旗風の、戦前よく見られた商品のラベル・広告にも多用されたイメージ、レトロ感を出したかったのだろう。かつての横尾忠則のアナクロなキッチュ的デザインでも有名なスタイル。
《 大門司港博覧祭 》と仰々しく銘うった町興し的なイベントのチラシに過ぎないけれど、このくらい凝っていると見る気にはさせる。
真中に、栄町銀天街とあり、戦前は押し合いへし合いの繁華な商店街だったその凋落の象徴といっても過言じゃないくらい。平成に入ってからぐらいからだろうか、それこそ列島中で凋落しシャッター商店街と化して始めたのは。正に、小泉・安倍の薩長コンビのなせるワザ。
安倍といえば、安倍の選挙基盤ともいわれている対岸の併合併合に継いで人口30万になった下関なんか、駅ビルがあるだけの一体何処に商店街があるのかもうさっぱりで、その佇まいから以前は商店街だったのを類推する他ないくらいだ。
何年にもわたるコロナ禍で、時代はいよいよ切迫するばかり。
因みに、このチラシの頃って、タイの首都・バンコクじゃ、アピシット軍政派に対するタクシン前首相派赤シャツデモ隊が街中に溢れ、有名な商業コンプレックス・ビルも焼かれ、鎮圧しようとする軍政派とあちこちで小競り合いや武力衝突すら展開されていた。タクシン派のカティア将軍が屋外での記者会見中に遠くから一発で狙撃され殺害された如何にもタイらしいエピソードも記憶に新しい。
この年の翌年、東日本大震災大津波事件が起る。
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