初夏末のオレンジの蝶 ひょうもんちょう( 豹紋蝶 )
今年の梅雨は、ここ数年長梅雨と化していたのが、湿気ばかりで雨の少ない空梅雨に終わりそうなここ南西辺境州だけど、週間天気予報は雨マークつづきなので予断は許さない。
この幾年、否、もっと以前から、昆虫の類の姿を見かけることが本当に少なくなった。精々が、単体の一匹、小さな黄蝶や揚羽蝶、独特の青灰色のしおから蜻蛉、細い黒蜻蛉、緑の葉に紛れた緑のカマキリくらい。
尤も、蛾や藪蚊も昆虫の類には違いないがそれが減ったなんて記憶はない。否、昨年あたりからか、春先に小さく細い毛のない黒い幼虫が集団発生するようになって、うんざり。空家同然の隣家の四囲にはみ出さんばかりの葉叢からやって来るのだろうが、どうも小さい蛾の幼虫のようだ。紋白蝶や紋黄蝶の幼虫だったら随分と扱いも違ったろうな、と我ながら手前勝手な、地面を這う蟻すらを踏み潰すまいと歩くインドのジャイナ教徒が聞いたらお怒りものの所業に、所詮人間的業の外に出ることもない己れの罪深さを知るばかり。勿論、踏み潰したりして殺した訳ではない。彼等がそこから生れ出てきただろう隣家の葉叢に投げ返しただけ。
六月初め頃、隣家の鬱蒼とした濃緑の葉叢の上を、一匹の鮮やかなオレンジ色の蝶があてどもなく舞っていた。一瞬有毒鱗粉を撒き散らす蛾かと禍々しい危惧の念が脳裏をよぎったものの、蛾のような太々しい胴体のように思えず、もう幾年も使っている安物のデジタルカメラの25倍高額ズームで確かめてみると、若干胴太に見えなくもないが、メリハリの効いたオレンジ地に黒い紋様が気に入って、何枚か撮ることにした。
ネットでチェックしてみると、豹紋蝶 ( ヒョウモンチョウ )の種なのが分かった。只、ツマグロ豹紋等種類も多く、紋様にも一匹一匹づつの個体差があるようで、皆目見当もつかない。それでも、照合しながら、ツマグロ豹紋の類じゃなかろうか、と見当はついたものの、何の保証もない。それでも、雄オスなのは確かに判明した。雌メスは羽の黒紋部分がもっと多いので一目瞭然。
6月の蝶らしく、やがて夏に入ると、もっと涼しい山間や渓流に移動するという。
蝶々といえば、かつて、ダライ・ラマの居るチベット亡命政府のあるインドのダラム・サラの山間の斜面を、無数の蝶がどんどん昇ってゆく光景に出遭ったことがあった。えんえんと何時までも途切れることなく群れなして翔んで行く様は、神秘めいたものすら覚えさせるものであった。
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