7月の弾丸 JULY BULLET
総理・安倍晋三が山上青年に手製・水平二連銃で射殺されてから、はやもう二年にもなる。
つい昨年のように思えていたのが、同じ七月、今度は米国で、前大統領トランプが文字通りの青年トーマス・M・クルックスに米国の象徴の様なAR15アサルト・ライフルで狙撃され、間一髪、右耳の上部を負傷する事件が起った。
彼が狙撃場所に選んだ屋根周辺に、既に、官憲の手が伸びつつあるのが如実となって、もはや後戻りできない焦燥と大統領候補殺害という緊張で、手慣れている者なら意外と容易らしい百数十メートル距離の伏射にもかかわらず、些か手元が狂ったようだ。
安倍晋三狙撃事件の時と相違して、連射( 八発という。)し外れた弾丸が後方にいた支持者達に当たり、死傷者まで出てしまった。山上青年の水平二連銃の散弾が、安倍以外に被弾した者が居なかったという状況が、どうにも小首を傾げざるを得ない由縁。水平二連銃の銃口を、敢えて安倍の頭部に向けたとしか考えられない。確実性( =胴体 )よりも、他に類を及ぼさないためのなけなしの操作 ?。
やっぱし、今度のトーマス青年の如く、ゆらぐ意識の只中の限界値での発砲・・・そんな常人的な心理的圧迫に絡め捕られてしまったのか。
トーマス青年、事件前、鬱病 ( 他にも、バイデンやケネディー暗殺事件等も ) を検索していたという。意図的な攪乱工作としてわざとらしく痕跡を残していたって可能性を別にすれば、鬱病に関心があった可能性は考えられるけれど、ちょっと鬱病を検索したからって、それで彼が自らに鬱病的兆候や症状を覚えていたってことにはならない。単純に何らかの経緯で関心を持ったに過ぎないって、普通に誰にでもあるからだ。当局が、世間体・体裁を取り繕うとして、あるいは意図的に、格好のフレーズを発見し、それで事件の政治的背景を有耶無耶にし、もっともらしい鬱病的帰結として終止符を打とうとしたのだろうか。尤も、今日の時点で、FBIは、トランプの耳を負傷させたのが、弾丸や破片によるものか未だ断定はしてないらしく、トランプに尋問を求めているという。とっくに尋問等済ませての狙撃事件報道と思っていたら・・・。
そういえば、マーティン・スコセッジの《 タクシー・ドライバー 》( 1976年 )でも、ロバート・デ・ニーロ扮するベトナム帰還兵トラビスが、やっぱしPTSD・鬱病的症状に悩まされた挙句の大統領候補暗殺未遂、そして直後の憑かれたような汚職警官もからんだ売春窟一味への銃撃=掃討行動という戦場的再現行動だった。
以前このブログでも述べたけど、当方的には、あれはトラビスが彼のタクシーの客として乗り込んできた大統領候補に、ニューヨークの掃き溜め=売春窟・組織一掃を訴えた当のものでもあったし、むしろトラビスは.45マグナムを懐に、大統領候補の私設シークレット・サービスになり切ろうとして演説会場に現れ、その風体と挙動の怪しさで暗殺犯として誤解され、脱兎のごとく逃げ出したに過ぎない。尤も、興奮と緊張の綯交ぜになった微妙な心的状態的ゆらぎの、とある刹那、守るはずの大統領候補だったのが、絶対兵器.45マグナム8インチ銃身の威力的発露として狙撃対象としてフト衝動的に浮かび上がってきたとしてもおかしくはない。
弾かれたように動転力学そのまま、当初からの予定通りの少女娼婦アイリス ( ジョディ・フォスター) 救出のため、正にPTSD的再現行動として、ハーベイ・カイテル扮するポン引きを手始めに売春窟掃討になだれ込むことになった。
後年、 ジョディ・フォスター扮する少女娼婦アイリスに魅せられ焦がれた青年・ジョン・ヒンクリーが、トラビスの軌跡をトレースするように、現職大統領レーガンを狙撃することとなる。
トラビスが装備したメジャー・ファクトリー製とは真逆の、マイナー・ファクトリー製の、回転式拳銃・ロームRG-14の22口径弾6発全弾を発射し、レーガンに重傷を負わせ、シークレット・サービスをも負傷させ、その場で逮捕された。
因みに、ヒンクリーは、精神状態に問題があるとして無罪となり、精神病棟に収容。その後、完全釈放され、現在、ネットで自らの曲を披露したりして、それなりのフォロワーもついているようだ。
トーマス青年は屋根の上で、遠方から警護のスナイパーに射殺されてしまったが。
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